股関節の伸筋群
股関節の伸筋群について
大殿筋とハムストリングス(半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋)です。
そして、大内転筋、中殿筋が補助筋として協力して運動を行っています。
ハムストリングスとは3つの筋肉で構成されていて、半腱様筋・半膜様筋を内側のハムストリングスと呼び、大腿二頭筋(長頭・短頭)を外側ハムストリングスと呼んでいます。
股関節伸展筋は腹直筋下部ともに骨盤を後傾させる機能を持ち合わせています。これらの筋力低下は股関節屈曲筋群の優位性市を作り出し、腰椎の前弯を助長させてしまう。
ハムストリングスなどの短縮は骨盤の後傾を助長してしまい、腰椎前弯を減少させてしまう。
その結果、腰椎の椎体への負担を分散することができなくなってしまい腰痛を引き起こします。
特に立っている姿勢での反り腰(スウェーバック)の症例に多いです。
腰痛の改善には、生理的前弯を維持する股関節屈曲筋群と伸筋群のバランスが重要になってきます。
股関節伸筋 | 起始 | 停止 |
---|---|---|
大殿筋 | 腸骨・仙骨・尾骨 | 大腿骨殿筋粗面・腸脛靭帯 |
半腱様筋 | 坐骨結節 | 脛骨骨幹部内側 |
半膜様筋 | 坐骨結節 | 脛骨内側顆 |
大腿二頭筋(長頭) | 坐骨結節 | 腓骨頭 |
大殿筋(だいでんきん)
大殿筋は股関節の前後方向の安定化に重要な筋肉です。
大殿筋の硬さは胸腰筋膜の緊張を高めてしまい、腰痛の発生原因となってしまう。
腰の回旋運動にも関与している大殿筋は骨盤の回旋量を低下させてしまい、回旋動作の腰痛を発生させてしまう。
野球のバッティングやゴルフなどの体幹の回旋動作を多く含んだ競技では大殿筋の硬さにより骨盤の回旋運動の代償の動きに伴い腰椎や脊椎の分離症の大きな要因となる。
関連疾患:慢性腰痛・腰椎分離症・坐骨神経痛・変形性股関節痛などの発生が起こりやすい。
半腱様筋(はんけんようきん)半膜様筋(はんまくようきん)
人が立っている際の重力を支えてくれている筋肉のひとつで、硬くなってしまうと腰や背中の筋肉の緊張を高めてしまう。
股関節の伸展や、膝関節の曲げる運動に強く作用していて、股関節の内点にも補助的に使われます。
走っている時の急に止まる動作時には、膝の関節は伸びた状態になるが、股関節は過度な曲がりとなるため肉離れの発生を誘発してしまう。
関連疾患:慢性腰痛症・腰椎椎間板ヘルニア・ハムストリングスの肉離れ・前十字靭帯損傷・鵞足炎など
大腿二頭筋(だいたいにとうきん)
腰痛としては半腱様筋・半膜様筋と同様に硬くなってしまうと、骨盤の後傾を強めてしまい腰の前屈時の制限を発生させてしまう。
関連疾患:慢性腰痛・坐骨神経痛・膝関節の外側部の痛み・太もものしびれなど
股関節伸筋のバイオメカニクス
股関節の伸筋は腹直筋とともに骨盤の後傾を引き起こし、腰椎の前弯を弱めてしまう。
行き過ぎた腰椎後傾は椎間関節への圧迫力を弱めてしまい、関節の安定性が低くなり椎間関節性の腰痛を引き起こす。
大殿筋下部は日常生活で使用されにく、大殿筋の上部繊維を優位に使ってしまう傾向にあるため大殿筋上部は硬くなりやすく、下部繊維は筋委縮を起こしやすい。
もちろん、股関節の曲げる筋肉と伸ばす筋肉のバランスは年齢や・性別や仕事の内容に伴い日常生活が様々ですので、痛みやしびれの発生場所は様々ですね。
ご相談いただけると、あなたに合った治療と運動療法のご提案をさせていただきますので、ご相談いただけると幸いです。
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